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長時間労働からの脱出(その2)

世界一のコンサル会社も陥っていた

アクセンチュアという会社をご存じでしょうか?

米系の世界最大の経営コンサルティング会社です。

 

この会社の日本法人は高い付加価値でサービスを提供していましたが

長時間労働で悪評が立ち、採用がうまくいっていませんでした。

 

代表取締役社長江川氏の著書「アクセンチュア流 生産性を高める働き方改革」の冒頭に次のようにあります。

 

「激務で長時間労働という噂が立っている」「人を紹介しづらい状況にある」ー中略ー

しかし、ここまで言われるまでになっていたとは・・・。衝撃でした。

 

社長が自らカルチャー改革

「この先、会社がつぶれてしまうかもしれない」との危機感から、社長就任を機に江川昌史氏が独自の風土改革「プロジェクト・プライド」を実行し、見事に成果を上げました。

<目指したもの>

・顧客から素晴らしい会社と言ってもらえるようになる

・地域、学生、社員の家族からも尊敬される会社にする

<成果(2015.1~2017.5実績)>

・終電が当たり前の長時間労働⇒1人1日平均1時間の残業に減少

・離職率2分の1以下

・社員数6000人⇒8000人(女性比率22.7%⇒38.7%)

・50%以上の成長という好業績

 

 「プロジェクトプライド」は社長自らが、会社の存在意義、仕事の意義を社員に問いかけ、計画を立てて粘り強く実行することにより、仕事への「誇り」と職場環境の再生を実現した好事例です。トップのリーダーシップで組織が変わることを実証しています。

 

ここで、「プロジェクトプライド」の詳細をご紹介することは差し控えたいと思いますが、江川社長が取られた最も象徴的な政策を一言でいうと「長時間仕事する者が偉い」という考え方を徹底的に排除したことです。 

アクセンチュア書籍紹介ページURL

https://www.accenture.com/jp-ja/about/company/project-pride#block-project-book-guide

 

目先の利益より将来への布石

前回のブログで、長時間労働がなくならないことの原因は組織にあると言いました。正確には組織を動かす権限を持っている人=社長の考え方にあります。

 

労働力の投入により収益を確保しようと考えると、それに沿って制度・仕組みがつくられ、運用されていきます。

 

目先の利益を捨てて長時間労働をやめ、将来のために人材投資すると考えると、それに沿った計画が立ち、実行されていくはずです。

 

人は自由に選択することができます。身も心も削られるような長時間労働の会社に果たして人が集まるでしょうか?

 

人が常に、夢や希望、恐れや不安など、目に見えない多くのものに影響を受けながら生活をしている以上、「人生に希望の持てる仕事に人が集まり、人が喜ぶ仕事に喜びを感じる」というのは普遍的な原理原則であろうと思います。

 

今、コロナ感染で社会が混乱し、景気が大幅に悪化を受けて多くの企業が苦しんでいしますが、ピンチをチャンスに変えた企業が私の身近に存在しています。

 

労働時間規制に対応するため、生産ラインを拡張して付随作業の自動化を進める一方、法改正の趣旨を従業員に説明して理解と協力を求め、全社的な生産性向上を実現しました。

 

少しの勇気と地道な努力の結果です。やればできます!